2025ゼミ開始&ゼミの意義

2025年度のゼミが始まりました。今年も8名の学生が配属され、さらに賑やかになりました。
(私事ですが私の息子も始業式でした。無事に進級できるのは嬉しいことです。)

今年のゼミ配属では「(学科の中では)若手教員」「AI系」ということも相まってか、多くの学生が希望先として考えてくれたようで大変光栄に思います。期待にしっかり応えられるように活動していければと思っています。


さて、私が考えるゼミの意義について少しお話したいと思います。


ゼミは卒業研究を行う場所なので、当然研究をすることがゼミの意義と
考える人が多いのではないかと思います。

国立大のような多くの学生が大学院に進み長い期間で研究ができる場合は「ゼミ=研究機関」という側面も強くなります。
(といっても国立大でも修士までの4年間で論文になる研究はほんの一握りですが…)

しかし、情報大のような私大では3,4年生の2年間しかゼミ活動ができません。就職活動や授業などもある中でたった2年間で学術論文になるような有用性の高い研究を行うことは難しいです。

それではどんな意義があるのか?というと、「論理的思考力」や「共同作業」のやり方を身につけ、鍛えるということが大きな意義の一つだと思っています。

まず、学術論文になるほどのクオリティではないにしても、卒業研究を行うにはそれなりの課題設定、実験設計、論文やパワポの原稿作成など一定の論理的思考力が必要となります。

もちろん授業でも論理的思考力が必要となる授業もありますが、やはり自分で課題設定をし、他の先生に卒研としてふさわしいと認めてもらうには授業よりも高い論理性、妥当性の検討が必要となります。

更に、そのような研究を行うためには指導教官や他のゼミ生とディスカッションし、できるだけ客観的な視点から計画を組み立てていく必要があります。

このように、できるだけ多くの人が納得できるようなロジックを準備してプレゼンで説得するというプロセスはまさしく社会人の実務上必要となるスキルです。

それを鍛えて身につけたところで、みんな2年ですぐ卒業してしまうのでは?と思われるかもしれませんが、私がそのような能力を持った学生を少しでも多く社会に送り出し、論理的思考力を備えた人材が社会に増えることで、ちょっとずつでも社会が効率的になっていき、より皆が楽に、好きなことがやりやすい幸福な社会になっていくと信じて、日々指導を行っているつもりです。

現在小野ゼミに配属された3,4年生の皆さんについてもそのようなスキルが少しでも身につくことを願って、ゼミ活動を行っていければと思っています。