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【コラム】想像力とホスピタリティ

私が本校の講師になって3年目だが、毎年この時期になると多少緊張するイベントのひとつが「授業評価アンケート」を見ることである。私自身はできるだけ学生のためになるようにと思って授業の準備・実施をしているが、それが肯定的・否定的に受け取られるかはやはり学生たちによって異なるため、思いもよらない指摘を受けることもある。自身の活動を誰かに評価されるということは、やはりどんな立場になっても緊張するものである。

さて、今期の授業への不満点として、「私的な話が多い」というコメントが多数寄せられていた。これについては私も多少なりとも自覚はあり、授業中に色々な話をすること自体は学生の興味を広げることや、単調な授業とならないよう集中力を回復させるために必要だと思っているものの、今期は元来話好きな性分なので話が広がりすぎて余談が過ぎたかと私自身も思うところはある。(余分な雑談については今後はこのブログを捌け口としようと思う)

ただ、この不満を正面から捉えると「雑談が長かった」という単純な反省となるが、この意見を掘り下げて考えると、「時間が長い」ということよりも「雑談が面白くなかった」ことも学生たちの不満となったと想像できるのではないだろうか。私が学生の立場でアンケートに回答するとして、いくら匿名とはいえ「話がつまらなかった」と書くのははばかられる。また、面白い話であれば多少長くても不満に思う学生は少ないはずである。

私のトークスキルが足りず多くの学生を退屈させていることは私個人の反省点として一旦棚に上げておき、このことから教訓として得てほしいことは、こういった不満・意見というのは相手の立場に立って深く考えることで見えてくる改善点がある、ということである。例えばある料理が「値段が高い」という意見があったとして、それは「値段の割に美味しくない・量が少ない」という本心が背景にあるかもしれない。

結局、私の講義の評価もそうであるし、皆さんが今後就職してサービスを提供する際にもそうだと思うが、顧客が多種多様である以上、全員を満足させる仕事をするのは不可能だろう。ただ、こうして相手の考えや意見を聞いて、またそれをただ真に受けるのではなく相手の立場で考え、その裏側にある感情を想像し、改善を試みるという姿勢、これを忘れないことが社会人として重要なのではないだろうか。ホスピタリティ(おもてなし)の精神である。

(背景を読み解くことで「私の話がつまらない」というより心理的ダメージを負う結論となったことは、そっと胸の奥にしまっておこうと思う。これもホスピタリティである(?))