ストレス測定方法
本研究では3種類の方法によりストレスの測定を行いました。
客観的なストレス評価として唾液中に含まれる消化酵素からストレスを検証する唾液アミラーゼ、脳内の精神的変化を調査する脳波測定の2種類の生理的指標に基づくストレス評価と、主観的なストレス評価としてアンケートによる測定を行いました。
唾液アミラーゼ測定
唾液アミラーゼ測定とは
唾液アミラーゼ測定とは、被験者の体を傷つけずに生体のストレス評価を行うことのできる測定方法です。
本研究でこの唾液アミラーゼ測定を利用した理由としては、
・ストレス刺激に対する反応が早い
・急性の心理的なストレスに対しても反応がいい
・リラクゼーション刺激に対しても反応する
・現在のアミラーゼは簡便かつ即座に計測できるシステムが安価で市販されている
・測定場所や測定対象を限定しない検証が可能
以上の利点が挙げられます。
測定方法
①チップを舌の上に乗るようにくわえる
②30秒間待つ
③測定器にチップを入れる
脳波測定
脳波測定
脳波測定は、温泉入浴・散策時にリラックスしていたかどうかを脳内の精神的変化をもとに調査するために利用しました。
脳波測定では、α1波、α2波、α3波、β波、θ波の5種類を計測しました。
POMS
POMS
主観的ストレス評価として行ったのがPOMSです。
POMSは、「人付き合いが楽しい」「希望が持てない」などの65個の質問項目を0~4点の5段階評価してもらい、その結果
から緊張・不安、抑うつ・落ち込み・怒り・敵意、活気、疲労、混乱の1つの生の感情因子と5つの負の感情因子の各度合い
を測定可能であり、回答者の置かれた条件のもとで変化する一時的な気分、感情を定量化させることができます。
アンケート
SD法
SD(Semantic Differential)法とは、周辺環境について主観的な定量化を行う為のアンケートです。
この方法から得られた結果と、唾液アミラーゼ・脳波・POMSの結果を組み合わせた総合的な観点から
観光行動・温泉入浴とストレスの関係を分析します。