カラスの被害対策


襲われる場合の対処法

正しい対策方法

1,カラスから目を逸らさずに歩く
よく「カラスと目を合わせると襲われる」と言いますが、これは真っ赤なウソ。カラスが襲ってくるときは、必ず後方から飛来します。そのため、人間が目を逸らすとカラス側が攻撃するための隙が生まれてしまうので、むしろ目をしっかり合わせながら歩いた方が良いとされています。
余裕があれば、カラスの横を通り過ぎた後も何度か振り返って、目線でカラスを牽制すると更に効果が期待できます。

2,公園などにある大きな木の近くは避けて通る
カラスが人を襲う主な理由は、巣に近づいてくる人間を威嚇するため。これを逆手に取って、巣がある場所を避けることで襲われるリスクを減らすことが出来ます。 巣は高さのある木の枝の上に作られることが多く、公園などの大きな樹木が密集している場所には必然的に巣が集中します。そのため、可能な限りは避けて通ることが無難です。
どうしても大きな木の近くを通らなければならない場合は、傘をさすと良いでしょう。そうすることでカラスからは後頭部が見えず、狙いが定まりにくくなり、襲われにくくなります。

注意すること

・繁殖期は特に襲われやすい
繁殖期(主に4~6月)のカラスはヒナを守るために気が立っていることが多く、人間を襲うことが多くなります。上記のような、巣がありそうな場所は避けて通りましょう。

・カラスに蹴られた後にも注意
カラスに蹴られそうになった時や蹴られた時に、驚いた拍子に転んでしまったり、自転車を転倒してしまう例も少なくありません。蹴られるのは一瞬の出来事なのでとても驚くとは思いますが、慌てずに周囲を確認して二次災害を防ぎましょう。
また、襲われた際に傷が出来てしまった場合は、雑菌が入り込んでいる可能性があるため、軽くとも放置せずに消毒や病院での診察をお勧めします。

ゴミを荒らされる場合の対処法

正しい対策方法

1,ゴミネットなどでゴミを触れさせないようにする
ゴミを漁られないための対策として一番効果的なのは、「カラスがゴミに触れられない状態」にすることです。一番手軽な方法がゴミネットですが、扱いが簡単な分、しっかりとゴミ袋を覆わないと下記写真のように漁られてしまいます。なので、ゴミネットを使用する際はゴミ袋の山を完全に覆えるサイズのものを選んで完全に覆うことを意識しましょう。他にも簡単には開けにくいゴミバケツや、網などで完全に覆われているタイプのゴミステーションの使用もお勧めします。

2,袋の中のゴミが見えないようにする
カラスはむやみやたらにゴミを漁っているわけではなく、自然界での主食である肉や果物の色(茶色 や赤、黄色)を狙ってゴミを漁る傾向があります。なので、赤や黄色のゴミが外側にならないように するか、中身の色が見えないよう新聞紙等で包むと効果的でしょう。

NGな対策方法

・ニオイによるカラス除けアイテム
カラスを含め一般的な鳥類は嗅覚が未発達なため、ほとんど効果が無いと言われています。

・CDを吊るす、カカシを設置する
カラスは警戒心が強いため見知らぬモノに対して不用意に近づくことはありません。しかしこの効果は一時的なものであり、カラスがこちらに危害を加えてこない物体であると判断すると再度近づいてくるため、効果はあまり期待できません。

フン害への対処法

正しい対策方法

1,電柱・電線の管理会社へ問い合わせる
カラスのフン害対策として、最も有効かつ手間やコストがかからない方法です。電柱または電線に記されている管理会社へ連絡し「電柱・電線に止まったカラスによるフンで被害を受けている」との旨を伝えることで、無料でカラスが溜まりやすい電線の箇所にカラス除けを配置してもらうことが出来ます。
なお、管理会社がカラス除けを設置できるのは、管理会社の管轄エリアかつ、依頼主の敷地に面した場所のみとなっています。そのため、自分の敷地外に面している電柱・電線には許可なくカラス除けを設置することはできません。
また、下記写真のようなカラス除けを取り付けることで電線がごちゃごちゃして見えるため、自宅周辺の景観が損なわれる場合があります。気になる方は施工前に管理会社または工事担当者に確認することをお勧めします。

2,鳥よけネットを使用する
1の「電柱・電線の管理会社へ問い合わせる」という方法でフン害を解決出来るのは電線・電柱周辺のみになります。そのため、ベランダや屋根にフンを落とされる場合は鳥よけネットを購入し、カラスを物理的に近づけなくすることで対策することをおすすめします。

注意すること

・フンを自分で掃除する時は必ず手袋とマスクを
一般的な鳥類のフンには様々な病原菌が含まれていることが多いため、車や階段の手すりなどに落ちたフンを自力で掃除をする際には健康被害を防ぐために、手袋とマスクを必ず装着しましょう。また、乾いたフンを剥がそうとすると粒子が飛散する可能性があるので、湿ったペーパータオルなどでふき取るようにしましょう。

・車へのフン害は早めの掃除を
カラスのフンといえば白いイメージがあると思いますが、あれは尿酸という成分によるもの。尿酸は強い酸性のため、車についているフンを長時間放置すると、塗装面が劣化してしまいます。見つけ次第、早めに対処しましょう。

鳴き声による騒音の対処法

正しい対策方法

1,カラス駆除の業者へ相談する
主に市街地に生息しているハシブトガラス達は、遠くにいる仲間と連絡し合うために自然と鳴き声が大きくなってしまいます。具体的に言えば、見通しの良い場所だと1キロ以上先からでも鳴き声が聞こえる程大きいと言われているため、自宅周辺などでのみカラスを寄せ付けなくするような対策を行っても、鳴き声による騒音に対してはほとんど効果がありません。また、鳥獣保護法によりカラスは捕獲、駆除が禁止されているため、一般人には追い払うこと以上の対策は不可能となっています。
そのため、お住まいの地域の害鳥駆除専門業者に相談・依頼することが一番望ましいでしょう。駆除はもちろん、素人には難しい再発防止策も同時に行ってくれるため、高い効果が期待できます。